CTC 教育サービス
[IT研修]注目キーワード Python UiPath(RPA) 最新技術動向 Microsoft Azure Docker Kubernetes
前回に引き続き、VMwareの話題をお伝えしたいと思います。2013年10月13日から17日までスペインのバルセロナでVMware Europe 2013が開催されました。その会場の中で以下の新しい製品のリリースがアナウンスされました。日本からも、vExpertのメンバーの方などがスペインを訪問されたのでFacebookなどで紹介されていました。(私も、参加できればと考えていたのですが、もろもろの都合で参加できませんでした。)
特に注目すべきは、Automation Centerなどの自動化ツールではないでしょうか。セルフポータルなどの機能が提供され、利用者が自由にサーバリソースを利用することができるようになります。日本国内でも、いろいろなベンダーがセルフポータルなどを開発しているようですが、デファクトスタンダードとなる製品はまだないようです。VMware環境を利用するうえでは、Automation Centerは標準的な製品となっていく可能性があります。セルフポータルの競合製品としては、OpenStackやCloudStackなどもありますので、今後目が離せない製品カテゴリーに成るのではないでしょうか。
VMware Horizon View 5.3やVMware Horizon Mirage 4.3は仮想デスクトップ関連の製品ですが、前回のバージョンのマイナーバージョンアップとなるようです。おそらく、このブログがサイトに掲載されることにはリリースされているのではないでしょうか。5.3で強化されるのが3D Graphics関連のようです。vDGAというテクノロジーがNVIDAと共同で開発されています。具体的には、NVIDIAのGPUカードを仮想デスクトップで利用できるようになるとのことです。今までの仮想デスクトップでは、Excelなどの2Dアプリケーションは正常に動作していましたが、Open GLなどを利用したアプリケーションはCPUのみでの処理となっていましたので、正直実用的ではありませんでした。vDGAのテクノロジーが利用できるようになると、Open GLなどの3DレンダリングがGPUにオフロードすることができるようになり、パフォーマンスが向上することが期待できます。
3D関連の処理が仮想デスクトップ上で行えるようになると、3D CADなどを扱う業務でも仮想デスクトップを利用出来るようになります。特に、3D CADなどのデータは大容量なので画面だけが転送される仮想デスクトップはネットワークの帯域利用の観点でも導入効果はありそうです。例えば、東京と大阪にオフィスがあり、データをローカルの3Dワークステーション持っていたとします。データ交換のためには、東阪でデータの転送が必要となります。最近では、専用回線もコストが安くなってきましたが、3D CADなどのデータ転送には時間がかかります。DaaS環境では、東京、大阪関係なくデータセンターにある仮想デスクトップを利用することになりますので、データの転送が必要であってもLAN内だけのデータ転送ですみます。
また、3Dの機能に加えて、今まで連動できなかったHorizon MirageとHorizon Viewが連動するようになるようです。Mirageは、クライアントのOSイメージを、ユーザデータ、アプリケーション、OS、ドライバーなどの階層に分けて管理することができるツールです。VMware Horizon View上で階層別に管理できるようになると、Windows Updateやアプリケーションのバージョンアップなどがより効率的にできるようになることが期待できます。
日本ではあまりメジャーではありませんが、DaaS(Desktop as a Service)の商標をもっているDesktoneという会社がVMwareに買収されたことが、VMware Europe 2013で発表されました。DaaSは、文字通りデスクトップをサービス化したものでインターネット上ならどこでも仮想デスクトップを利用できるサービスとなります。Windows XPのサポート終了を間近に控え、いろいろな動きがあると思いますが、乗換先としてはDaaSも検討すべき対象の一つなのではないでしょうか。
[IT研修]注目キーワード Python UiPath(RPA) 最新技術動向 Microsoft Azure Docker Kubernetes