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[IT研修]注目キーワード Python UiPath(RPA) 最新技術動向 Microsoft Azure Docker Kubernetes
アメリカのカリフォルニアで2013年8月末に開催されたVMwareの年次プライベートカンファレンス「VMware 2013」では、いくつものキーワードが紹介されていましたが、その中でも重要な、以下の3つのキーワードについて改めて見ておきたいと思います。
SDDCとは、Software Defined Data Centerの略です。日本語に訳すとソフトウェアによるデータセンターの定義となるのでしょうか。VMwareの仮想化は、基本的にサーバの仮想化がメインとなりますが、実際にはサーバの仮想化だけではなく、関連する、ネットワーク、ストレージなども仮想化されることになります。SDDCはそうした、各コンポーネントの仮想化の統合的な考え方の1つです。データセンターそのものも仮想化としてとらえ、物理的な場所に縛られずシステムを構築していくといった考え方になります。例えば、関東圏と関西圏のデータセンターにまたがる仮想化システムを構築するとします。今までは、東西でデータの移行などを行うにはデータセンターを意識してオペレーションが必要でした。SDDCの考え方を導入してシステムを導入すると、東西間のデータの移行を意識しないシステムを構築することもできます。簡単に言うと、東西間で仮想マシンのvMotionがローカルと変わらないパフォーマンスで実現できるようになります。実装方法は、いくつかありますが、実際にこのような環境を提供しているベンダーはCTCグループを含め数社がSDDCのコンセプトに基づいたインフラを提供しています。
NSXは、SDDCといったコンセプトではなく、VMwareの製品となります。昨年、VMwareによって買収されてベンチャー企業Niciraの製品をベースに開発されたネットワークの仮想化対応製品です。オーバーレイ方式で既存の物理ネットワーク上に仮想化機能を実装することが出来ます。L2からL7まで仮想化することができ、物理的なネットワークを意識することなく、仮想的なネットワークを構築することが可能です。仮想マシンは、仮想L2スイッチや仮想ルータ、または、仮想ロードバランサーなどに接続して利用することが出来ます。
VSANもNSXと同じくVMwareの製品になります。名前から分かるとおり、こちらはストレージを仮想SANに対応させるための製品です。一口に仮想SANといっても色々とありますが、VSANはサーバの内蔵ストレージを仮想化してSANつまり、ストレージエリアネットワークのストレージとして利用出来るようにするソリューションです。今までは専用ストレージが必要でしたが、VSANを利用すると内蔵ストレージを使うことが出来るようになるのでコスト削減も可能です。複数台のサーバの内蔵ストレージを1つのストレージのように扱うことも可能です。もちろん、冗長性なども確保されていますので障害にも強いシステムを作ることができます。
サーバ仮想化だけではなくネットワーク、ストレージといった領域で仮想化での利用が現実味を帯びてきました。SDDCのコンセプトの元、今後は仮想化できる領域が大きく広がっていくと考えられます。皆さんも、来たるべきSDDCの時代に備え、今から準備を始めませんか。
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