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第14回 マルチクラウドの時代が来たと言えるワケ (野田貴子) 2018年1月

こんにちはー。野田貴子です。今回は海外で公開されているOpenStack関係のコラムを意訳します。英語が苦手な方にとっては、日本語で要約版があると助かるのではないかと考え、日本語訳したものをご紹介いたします。
興味がある方はご参考ください。海外動向を理解する上での参考になれば幸いです。

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Heptio社Craig McLuckie氏によると、マルチクラウドにとって提供元や運用方法、プロビジョニング方法は大した問題ではなく、重要なのは、どのようにマルチクラウドが動かされるのか、ということです。

December 12, 2017

オーストラリアのサミットでCraig McLuckie氏は、自分はテクノロジー業界で流行っている流行語をすべて支持しているわけではないと話しました。以前はマルチクラウドという言葉も好きではなかったと認めていますが、今は考えを変えつつあるようです。

McLuckie氏はKubernetesの共同設立者であり、現在はHeptio社のCEOを務めています。「私にはマルチクラウドの確かな正当性が見え始めています。以前はマルチクラウドについて人から話されても、頷いたり微笑んだりはしていましたが、本当は信じていませんでした。ですが今は、本当に理解し始めています。」

マルチクラウドは、Kubernetesの将来を見据えた3つの主要な柱の1つ(他の2つは、開発者の生産性改善と、エンタープライズに取り組むこと)であったと、彼はKubeCon + CloudNativeCon North America 2017の基調講演で詳しく述べました。注目すべきは、マルチクラウドは実際に起こっているということです。さらに実現化するためには、「しっかりと品質適合することが本当に必要です」と彼は話しています。

https://twitter.com/weiliendang/status/938813693902671872/

同氏は、Kubernetes-as-a-serviceを導入したクラウドプロバイダー、特に上流が得意なプロバイダーに向かって声を強めました。「マルチクラウドを誰が提供するのか、どのように運用されるのか、どのようにプロビジョニングされるのかは関係ない局面に来ています。重要なのはその実行方法なのです。」

彼は語調を戻して、次のように付け加えました。「品質適合が本当に重要でありKubernetesは正確に動いている、という高レベルな保証を得るためには、我々は、これらのクラスタが意味的に一貫しており、同じ行動をとっていることをうまく証明しなければなりません。」この目的のためには、CNCF認定のKubernetesプログラムが重要だということです。

「どこかのサービスにKubernetesのロゴが掲載されていた場合、比較的高いレベルの保証を期待することができます。」これがハイブリッドクラウドを実現します。オペレータは自分たちが作ったものやディストリビューターから得たものを社内で動かし、任意のコンテナas-a-servce(Kubernetes-as-a-servce)によって提供されるものはパブリッククラウドで実行することができます。

https://twitter.com/kaslinfields/status/938812930208030722

次なる問題は、これらの環境ですべてが意味的に一貫していることを保証することです。マルチクラウドを実現するには、双方の場所で同じテストを実行する機能と、社内運用している部分を認証する機能が必要です。
(ここで彼は、Kubernetesの適合テストを実行するための診断ツールであるHeptio社製Sonobuoyを取り上げました)。

McLuckie氏にとってマルチクラウドとは、単に双方のクラウドでアプリケーションを取得して実行することではありません。彼が言うには、長期間のステートレスサイクルやビットコインマイニングを行う銀行などの例外はあるものの、「膨大な量のデータを扱っていたとしても、データのように重力や慣性を生み出すものは何もありません。」さらに、サービスの依存関係を取り戻す際には、マルチクラウドでよかったと思うとのことです。「みなさんも賢明に選ばなければなければなりませんね。」

彼はマルチクラウドの特徴を、新しいサービスを展開するためにクラウドを柔軟に選択できることだとしています。つまり異なる地域のものを実行し、それらの地域にデータを持ち、その地域のクラウドプロバイダーを選ぶことができるということです。

これを実現するには「テストされた安定したストーリー」を提示するだけでなく、ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス、ポリシーやセキュリティ施行を共通概念として持ち、拡張することができるということを明確に述べることです。
「なぜ拡張性が非常に重要なのかというと」と言いつつ彼は、Heptio社が最近Microsoft社と協力して、Seattle発のスタートアップであるArk を使用したことを示しました。このスタートアップは、Kubernetesクラスタの災害復旧とバックアップを管理するためのオープンソースのユーティリティです。

https://twitter.com/bridgetkromhout/status/938812534425047040

McLuckie氏が最高に興奮しているのは何かと言うと、「マルチクラウド技術を使うと、クラスタの状態を取り戻して同じ場所に復元するだけでなく、別の場所に復元することができる」ことだそうです。ただし、Persistent Volumes製品ではまだ不可能だと認めています。「しかし、このことにより、Microsoft社のクラウドであろうと、クラウド間であろうと、社内クラウドからの移動であろうと、クラウド関連のものを直接動かすにはどうしたらいいのかがわかります。Kubernetesはこれらすべてのキーになるのです。」

※本コラムは以下のブログを意訳したものです。
引用元
http://superuser.openstack.org/articles/multicloud-k8s/

※本コラムは原文執筆者が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。

 


 

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