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今回のInst. Tech Viewは、「無線LANパケットキャプチャツール」の話題です。
その優れた利便性からますます利用シーンが増えてきている無線LANですが、無線LAN特有のトラブルに悩まされた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
ネットワークのトラブルシュートというと、すぐに思いつくのがパケットキャプチャです。
専用のツールを用いてネットワーク上を流れているパケットをキャプチャ(収集)し、その中身を解析することでトラブルの原因を特定するというものですが、この方法は無線LANのトラブルシュートにおいても有効です。
しかし、無線LANパケットキャプチャツールは、有償(数万円~数十万円)のものがほとんどであるため、用意するのが難しいという問題があります。
フリーのパケットキャプチャツールとして有名なものに「WireShark」がありますが、Windows上でWireSharkを使用しても、(ドライバの制限から)他の機器がやり取りしている無線LANパケットをキャプチャすることはできません。
そこで今回は、制限が少ないLinux上でWireSharkを使用し、無線LANパケットをキャプチャする方法について紹介します。
※あくまでも使用例となります。実際に試される場合には、お客様の責任での ※
※ご使用をお願いします。また、本件に関するお問い合わせはご遠慮ください。※
まず最初に、「モニターモードをサポートする無線LANアダプタ」を準備します。
モニターモードとは、データの送受信を行わず、無線LAN上を流れるパケットを監視するだけの特別なモードです。無線LANパケットをキャプチャするためには、使用する無線LANアダプタがモニターモードをサポートしている必要があるので、準備する際に必ずご確認ください。
次に、準備した無線LANアダプタをモニターモードに設定します。
変更方法は無線LANアダプタの種類によって異なりますが、一般的なのは以下のLinuxコマンドを使用する方法です。
===================================== root@bt:~# iwconfig ←現在のモードの確認 lo no wireless extensions. eth0 no wireless extensions. wlan0 IEEE 802.11bg ESSID:"" Mode:Managed Frequency:2.412 GHz Access Point: Not-Associated Tx-Power=0 dBm Retry min limit:7 RTS thr:off Fragment thr:off Encryption key:off Power Management:off
root@bt:~# iwconfig wlan0 mode monitor ←モニターモードへの変更
root@bt:~# iwconfig wlan0 up ←設定の有効化 =====================================
最後に、パケットキャプチャを実施するチャネル(周波数)を指定し、WireSharkを実行します。
===================================== root@bt:~# iwconfig wlan0 channel 11 ←チャネルの指定 root@bt:~# wireshark & ←WireSharkの実行 =====================================
以上の方法で、WireSharkによる無線LANパケットのキャプチャが可能になります。
Linuxに抵抗のある方もいらっしゃるでしょうが、この方法であれば有償のツールを準備する必要がありませんので、無線LAN環境でトラブルシュートを実施する際はぜひお試しください。
なお、CTC教育サービスでは、無線LANトラブルシュートを体系的に学習するためのトレーニングとして、弊社オリジナルの無線LANコースを開催しております。
トラブル環境でキャプチャした無線LANパケットの解析等を体験できるコースとなっておりますので、ぜひご検討ください。
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