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第23回 Big DataとHPCはvSphere Scale-Outにお任せを (野田貴子) 2017年10月

こんにちはー。今回も海外のVMware関連のコラムを意訳してご紹介します。VMwareの海外動向を理解する上での参考になれば幸いです。

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今日はVMware vSphere 製品ラインの新製品である、vSphere Scale-Outをご紹介しようと思います。vSphere Scale-Outは、Big DataおよびHigh Performance Computing (HPC)のワークロードに必要なvSphereのコア機能すべてを魅力的な価格でパッケージ化するソリューションです。
vSphere Scale-OutはBig DataおよびHPCワークロード用に特別に許可され、8個のCPUのパックで販売されます。 vSphere Scale-OutエディションにはESXi Hypervisor、vMotion、Storage vMotion、Host Profiles、Auto Deploy、Distributed Switchなどが含まれています。
vSphere Scale-Outを使用してBig DataおよびHPCワークロードを仮想化すると、利用者は次の4つのメリットを得ることができます。

柔軟性と俊敏性が向上する

どんな事業部門も早めの成果を望んでいます。とはいえ物理環境ではインフラの調達や設定に時間がかかる上に、いわゆる"2日目の"作業が複雑であるために、求められるレベルの柔軟性や俊敏性を発揮することができません。必要なサーバーを入手し、インストールや構成を行い、Big Data環境あるいはHPC環境をセットアップするために数ヶ月もかかることがあります。しかもこのデプロイは第一段階の実験用のものにすぎません。その後新しい実験を開始し、環境サイズを増やす必要が出たときには、この全プロセスを改めて繰り返す必要があるのです。
この物理環境を仮想化環境にした場合はどうなるでしょうか。IT部門はvSphere Scale-Outにより中央化された管理機能と構成機能を利用して、事業部門のインフラを迅速にプロビジョニングすることができます。事業部門はIT部門から仮想マシンを通じてオンデマンドでインフラを取得できます。このことが特に重要なのは、社内の各部門のソフトウェアインフラ要件がますます多様化してきているためです。事業部門が必要としている柔軟性と機敏性はどちらも仮想環境によって実現され、より迅速に成果を得ることができます。

運用効率が向上する

vSphere Scale-OutはBig DataおよびHPCワークロードの運用コストを削減し、みなさんのビジネスを効率化します。vSphere Scale-Outの中央化された構成と管理機能のおかげで、設定や構成の時間を最小限に抑えることができます。vSphere Scale-Outは2日目の作業も簡素化します。稼働中のインフラのプロビジョニングやメンテナンスには非常に時間がかかることがあります。数個のサーバーならばなんとか手動構成ができるかもしれませんが、数百から数千のサーバーでは相当な負担になります。vSphere Host ProfilesとAuto Deployを使用すると、管理者は一度作成したホスト構成ファイルを複数のvSphereホストの設定に使用すればよく、特殊なスクリプトや手動設定の必要がなくなります。同じような集中管理機能を提供するvSphere Distributed Switchは仮想ネットワーキング環境にも対応しています。vSphere Distributed Switchを使えば、数台の仮想スイッチの設定にかかる時間と同じ時間で数百台の仮想スイッチを設定することができます。これらの機能により、管理者は稼働中のBig DataおよびHPCクラスタのサポートを大幅に簡素化することができるのです。 この種のメリットとして、ワークロードの流動性もあげられます。サーバーのメンテナンスを行う必要がある場合、物理環境では予定されたダウンタイムが発生して生産性が低下してしまいます。一方仮想環境では、計画されたダウンタイムを排除することができます。vSphere vMotionのライブ移行機能を使うと、停止時間皆無でワークロードをあるホストから別のホストに移動できるようになります。ユーザーはワークロードの移行を感知しません。その結果、ダウンタイムがなくなり、運用効率が向上します。

Big DataおよびHPC環境の複雑さが軽減する

Big DataおよびHPCワークロードのもう一つの課題は、環境自体の設定が複雑であることです。

vSphere Scale-OutはBig DataおよびHPC環境においてそれほど複雑ではありません。まず、IT管理者が既に慣れ親しんでいるものと同じvSphereツールを使用するので、ツールの習得に大量の時間を費やさずにすみます。次に、ワークロードの移行といった物理サーバーで起こる特定の作業は、vSphere Scale-Outを使用したライブ移行機能によって非常に簡単になります。vSphereの集中型サーバーとネットワーク管理機能により、特にクラスタをスケールアウトする際の複雑さが大幅に軽減されます。最後に、vSphereは幅広い業種や地域で展開される仮想化プラットフォームとして認識されています。 vSphereにはOEMパートナーによる様々なエコシステムがあり、多様なサーバーとシステムのハードウェアが提供されています。 VMwareのISVパートナーは、バックアップ、セキュリティ分析、ファイアウォール、2日目運用管理などの付加価値サービスを提供しています。VMwareは技術パートナーと協力して、Big Dataワークロードの共同認証や参照アーキテクチャを作成しています。

データのガバナンスが強化され、顧客情報管理の機密性が高くなる

vSphere Scale-Outにはセキュリティ分離機能があり、仮想マシンが同じクラスタ内の他の仮想マシンのデータを見られないようになっています。各仮想マシンは指定された仮想ディスク内のファイル以外はアクセスできません。その結果、別々のグループのユーザーがお互いのデータを侵害することなく、同じクラスタ上でジョブを実行することができます。
仮想マシンのセキュリティの分離に加えて、ESXiハイパーバイザはデフォルトでゲストに低い特権を与えるようになっています。ゲストが実行しようとしている特権操作を信頼しないような設計がなされているのです。つまり、侵入者に仮想マシンのルートアクセスを取得されたとしても、クラスタ内の他の仮想マシンに損傷を与える可能性はほとんどありません。このことにより、みなさんの顧客やデータにとって、仮想マシンやホストのセキュリティが向上することになります。

関連サイト:

※本コラムは以下のブログを意訳したものです。
引用元
https://blogs.vmware.com/vsphere/2017/08/vsphere-scale-now-available.html

※本コラムはVMware社が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。

 


 

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