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[IT研修]注目キーワード Python UiPath(RPA) 最新技術動向 Microsoft Azure Docker Kubernetes
こんにちはー。今回も海外のVMware関連のコラムを意訳してご紹介します。VMwareの海外動向を理解する上での参考になれば幸いです。
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451 Researchが行ったプライベート・クラウドとパブリック・クラウドの費用に関する調査にて、驚くべき発見がありました。この最新調査によると、様々な組織でIT関連の決定権を持つ人々のうちの41%は、プライベート・クラウドの実装はパブリック・クラウド(のようなもの)の実装よりも安価であると感じているようなのです。別の24%の人々は、同レベルのパブリック・クラウドに比べてプライベート・クラウドにかかる追加費用は10%にも満たないと回答しました。もう一方の調査 では、パブリック・クラウドを使用した場合と、費用の観点から同レベルであるプライベート・クラウドのTCO(総保有コスト)を達成した5つの企業の話が得られました。
左半分:プライベート・クラウドがパブリック・クラウドより安いと考えている人々
(その安さ:50%未満、20%~50%、10%~20%、10%未満)
右半分:プライベート・クラウドがパブリック・クラウドより高いと考えている人々
(その高さ:10%未満、10%~20%、20%~50%、50%以上)
この調査結果は、ほとんどの人が想定しているであろうと私が考えていたことと真逆でした。ITインフラ、IT運用、あるいはアプリケーション開発に何らかの形で関わっている100人の人に、「プライベート・クラウドはパブリック・クラウドのように費用効率が良くなれるのか」を尋ねることができればいいのですが。明らかに過半数の人々は、「ありえない」と豪語することでしょう。パブリック・クラウドは常に安いという一般的な迷信はとても強力なのです。
費用の削減は、プライベート、パブリック、ハイブリッドのうちどのクラウド戦略を採用するかを決める際の主要因にはあまりなりませんが、一番の目的である敏捷性を実現した上で費用を抑えることは多くの企業にとって重要です。この点について451 Researchの調査によると、プライベート・クラウドを選択する主な動機は、データ保護、資産所有、そしてビジネス・プロセスの統合であることが分かりました。ただ、費用効率を達成することはプライベート・クラウドを構築する動機づけにはならないものの、全体的な・クラウド戦略の方向を決める上で依然として重要な点であることが分かっています。
信じられないかもしれませんが、プライベート・クラウドとパブリック・クラウドの費用に関するデータは多くはありません。VMwareのユーザーがこの件に関する情報を常に求めていたこともあり、 我々はトップ・アナリストのリサーチ会社451 Researchに、プライベート・クラウドとパブリック・クラウドの費用に関する調査を依頼しました。451 Research にお願いすることにした理由は、Cloud Pricing Indexプログラムに関する著名な研究があったためです。
451 Researchが実施しているCloud Pricing Indexプログラムは長年続いており、これを通して451 Researchは様々なパブリック・クラウドの費用を継続的に検討してきました。同じ研究の一環として、彼らが「黄金比」と呼んでいるものに関するガイドラインも作成されました。この黄金比は、同レベルのパブリック・クラウドの費用効率を満たそうとしたときに、企業が実行するVMの数に比例して最大何人の管理者を確保できるかを表しています。451のチームはパブリック・クラウドと同レベルの費用効率でプライベート・クラウドを運用するために必要なものの分析を長い年月をかけて成功させており、プライベート・クラウドはパブリック・クラウドほど費用対効果が高くなるかどうかについての質問に答えるための強力な手助けになると確信するに至りました。
昨年、私は「極度の自動化もプライベート・クラウドの成功の鍵となる」と題したブログを書きました。そのブログの背景にある私の考えは、パブリック・クラウド・プロバイダーは、自分たちが貸し出している環境のIT運用費用を削減するために自動化を使いこなしているのであるから、費用効率がよいということです。この点を広げると、パブリック・クラウド・プロバイダーと同じ熱意で自動化を採用していれば、プライベート・クラウドの構築においてパブリック・クラウドに匹敵するTCO(総保有コスト)を達成することができると言えます。
451 Researchの最新調査ではこの考えが立証されました。この調査によると、プライベート・クラウドでパブリック・クラウド製品と同レベル以上の単価ベースでのTCOを達成できたのは、容量計画(自動化の一種)とより一般的なITプロセスの自動化技術のおかげでした。残り2つの要因は、費用/予算ツール(自動化の一種)を効果的に使用できたことと、技術ベンダーから好条件のライセンスを取得できたことでした。
451 Research の2つ目の論文では、プライベート・クラウドを導入し、その成果のひとつとして費用効率を確実に達成した5社の話の主旨を取り上げ、1つ目の論文の調査結果に深みを与えています。彼らの経験は、さまざまな自動化技術を使用して達成した特定の利点に焦点を当てています。例えばある企業では、ITサービスの提供に関連するFTE費用を80%も削減できたと同時に、スタッフの生産性を25%も向上させることができたとのことです。
すでに指摘したように、451 Researchが費用効率の高いプライベート・クラウドを実現するために必要だと述べているコア機能 は、容量計画、自動化、そして費用計算分野の機能でした。これらの3つの領域は、VMware vRealize Suite(VMware SDDCの一部)で提供されるコア機能が対応しています。
vRealize SuiteはVMware Cloud Foundationと連携して、エンタープライズ級のハイブリッド・クラウドを構築し実行するための共通のアプローチを提供できるように設計されています。 VMwareのソフトウェア・デファインド・データセンターをベースにしたハイブリッド・クラウドは、従来のコンテナベースのアプリケーションとクラウド・ネイティブでコンテナベースのアプリケーションの両方に高レベルな俊敏性、効率性、制御性を提供します。 VMwareベースのクラウドはサービスを要求するための複数のモデルをサポートするので、IT部門はアプリケーション開発チームに選択肢を提供し、開発者は自分が使用したいツールを自由に選択することができるようになります。クラウド・ソリューションの先導プロバイダーとしての当社の見解は、ほとんどの組織がハイブリッド・クラウドの方向に向かっているということです。しかし、世界中のワークロードの大半は社内データセンターに残っている状況を見ると、プライベート・クラウドへのアプローチを採用し、高レベルな機敏性と費用効率の両方を達成する企業があるのも尤もなことです。どちらか一方のためにもう一方を犠牲にするべきではありません。また、各社のITチームがハイブリッド・クラウドの効果的な管理を中心に事業分野で信頼を得るためには、まずは自社のプライベート・クラウド環境を使いこなせていることを証明する必要があるでしょう。
パブリック・クラウドほど費用対効果の高いプライベート・クラウドの構築と運用は容易ではありません。もし簡単ならば、すべての組織がそうしていることでしょう。しかし調査対象企業の41%がパブリック・クラウドよりも優れた費用効率でプライベート・クラウドを構築して運用することができているという事実は、それが実行可能であることを示しています。この41%はまた、費用効率を上げる「方法」も教えてくれています。彼らが成功したのは、容量計画、自動化、費用計算技術への投資意欲があったためです。もしみなさんがこの41%のグループに当てはまるのならば、どうぞ、その素晴らしい仕事を続けてください。そうでない場合でも大丈夫です。これはみなさんにも達成可能です。結局のところ、ワークロードをパブリック・クラウドに移行することを決めた理由はたくさんあるかもしれませんが、費用についてはその原因の一つにする必要はないのです。
※本コラムは以下のブログを意訳したものです。
引用元
https://blogs.vmware.com/management/2017/07/private-vs-public-cloud-costs-surprising-451-research-results.html
※本コラムはVMware社が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。
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