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本コラムはコラム「今からはじめる Microsoft Azure」にて、2021年補足版を公開しております。
今からはじめる Microsoft Azure - 第17回 Azureのリソース管理(3) コマンドラインインターフェースからのデプロイ
こんにちは。日本マイクロソフトの大森です。
インフラストラクチャーの構成をコード化し、ITリソースの作成や管理を自動化、効率化する方法について、前回までに Azure Resource Manager をご説明し、まずはサンプルテンプレートを用いてITリソースを自動作成する方法をご紹介いたしました。
Azureポータルから操作する以外にも、普段お使いのコマンドライン インターフェース / シェル からAzureに接続して、さまざまな操作を行うことができます。今回はAzure PowerShell からの管理、操作、デプロイ方法についての準備、手順をご案内し、前回と同様にテンプレートを用いてITリソースを作成する方法についてもご紹介します。
Windows 環境ではAzure PowerShell または Azure CLI (Cross-platform Command Line Tools)、Mac、Linux 環境では Azure CLI をインストールしていただくことで、Azure ポータルを使用せずにコマンドライン インターフェース / シェル (PowerShell, コマンドプロンプト, Bashなど) からAzureにアクセスや操作を行うことができます。
今回はWindows 環境でPoweShellを使用し、Azure上に環境を構築する手順をご紹介してまいります。Azure PowerShellは v1.0 が2015年11月にリリースとなり、それまでのバージョン (~v0.9 ) とはコマンドや動作が異なります。Web情報などご覧いただく際はバージョンにご注意ください。
Microsoft Azure Blog > Azure PowerShell 1.0
https://azure.microsoft.com/en-us/blog/azps-1-0/
1) Azure PowerShellを起動し、まずはAzure PowerShellからAzureに接続し、サインインを行います。
# Azure PowerShell からのサインイン Login-AzureRMAccount
2) こちらのコマンドでは、別途サインインのためのダイアログが立ち上がりますので、有効な Azure サブスクリプション の管理・編集権限のあるアカウントとパスワードでサインインを行います。
3) 利用できる Azure サブスクリプションを確認します。
# 利用できるサブスクリプションの確認 Get-AzureRMSubscription
4) 作業したいサブスクリプションをセットします。
# 使用するサブスクリプションをセット Get-AzureRMSubscription -SubscriptionName "サブスクリプション名" | Select-AzureRMSubscription
5) セットしたサブスクリプションが表示されたら準備完了です。
6) Azure PowerShellの動作確認のため、ここで Azure App Service (Web Apps) を作成してみます。まずはリソースグループを作成します。
# 新規リソースグループの作成: ロケーションは東日本(japaneast)を指定します New-AzureRMResourceGroup -Location "Japan East" -Name "リソースグループ名"
7) 作成したリソースグループ内に WebAppを作成します。
# 新規Web Appの作成: 上記で作成したリソースグループ内に作成します New-AzureRMWebApp -ResourceGroupName "リソースグループ名" -Location "Japan East" -Name WebApp名
8) WebAppの設定詳細が表示されたら、デプロイ(作成と起動)は完了です。
9) Azure ポータル (https://portal.azure.com/) にアクセスして、1) のアカウントでサインインし、3) のサブスクリプションを参照します。4) で作成したWeb App が表示されることを確認してください。
10) 今回デプロイした Web App は、デフォルトで無料版として作成されていますが、検証が終了したら削除を行います。4) で作成したリソースグループごと削除を行うことができます。
# リソースグループの削除 Remove-AzureRMResourceGroup -Name "リソースグループ名"
11) リソースグループを削除してよいか、確認メッセージが表示されますので、Y(はい) を選択して実行します。
12) リソースグループを一覧表示して、削除したリソースグループが一覧に表示されないことを確認します。
# リソースグループの一覧表示 Get-AzureRMResourceGroup
今回はこちらのサンプルテンプレートを使用して、PowerShellから1つのVMをデプロイします。まず、リソースグループを作成し、その中にVMを配置します。
Deploy a simple Windows VM in West US *
https://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/templates/101-vm-simple-windows/
* "in West US" となっていますが、実際は指定するリソースグループ (今回は東日本) に作成されます。
13) VMを配置するための リソースグループ を新規に作成します。
# 新規リソースグループの作成 New-AzureRMResourceGroup -Location "Japan East" -Name "リソースグループ名"
リソースグループの設定詳細が表示されたら、準備完了です。
14) 下記のコマンドを実行して、1) で作成したリソースグループ内に Windows Server のVM を作成します。
# リソーステンプレートの実行 New-AzureRMResourceGroupDeployment -ResourceGroupName "リソースグループ名" -TemplateURI "https://raw.githubusercontent.com/azure/azure-quickstart-t"
15) VM の作成に必要な情報を入力します。(adminUsername: VM 管理者名、adminPassword: 管理者パスワード、dnsLabelPrefix: DNS名称)
16) 詳細情報が表示されたら、VM作成は完了です。
17) 必要に応じてAzure ポータル (https://portal.azure.com/) にアクセスして、14)~15) で作成したVM が表示されることを確認してください。
18) 検証が終了したら削除を行います。Remove-AzureRMResourceGroupコマンドで12) で作成したリソースグループごと削除します。
# リソースグループの削除 Remove-AzureRMResourceGroup -Name "リソースグループ名"
19) リソースグループを一覧表示して、削除したリソースグループが一覧に表示されないことを確認します。
# リソースグループの一覧表示 Get-AzureRMResourceGroup
20) Azure PowerShell を終了する際は、"Exit" で閉じます。
ご紹介した他にも、様々なテンプレートが用意されています。また、テンプレートはご自身のローカル環境など、参照できる場所に保管、実行できますので、用途に応じてご自身のテンプレートを作成してご活用ください。
Azure クイック スタート テンプレート
https://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/templates/
今回利用したAzure PowerShellのコマンドは、Azure Resource Manager Cmdlets に含まれています。サブスクリプションやリソースマネージャーの操作、各サービスの管理、操作など様々なコマンドが用意されていますので、詳しくはこちらのリファレンスをご覧ください。
MSDN > Azure Resource Manager Cmdlets
https://msdn.microsoft.com/en-us/library/dn757692.aspx
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