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「給食から牛乳を止めます。」
学校給食では牛乳が定番メニューですが、牛乳を止めますというのがニュースになっています。完全米飯給食を実施している新潟県三条市では米飯に合わない牛乳を止めて和食にあった味噌汁など他の食材を提供することを試みようというものです。
当事者の子供達は「牛乳のみたい」、反対に「お茶が良い」など賛否両論ある様子ですが、大人達も「ご飯に牛乳は合わない」や「和食文化の継承」の意見に対して「牛乳は知育である」など酪農地帯の反駁もあります。
今まで給食には牛乳というのは当たり前だと思ってきましたが、そのルーツは戦後における子供の滋養を確保する目的であり欠食児童対策であったのです。アメリカから援助されたパンと脱脂粉乳が提供されその後、脱脂粉乳が牛乳に代わり給食の定番として定着したのです。
かくいう筆者も北国の小さな学校で厳寒の冬を迎えると、自分たちで石炭を運びくべたストーブの上に置かれた金タライの中で牛乳瓶を湯煎して温めた牛乳にミルメーク(粉末状のコーヒー牛乳の素)を入れていただくくのが嗜好でした。(幸いにも)脱脂粉乳は経験しないで済みましたし、地域の特産品である牛乳は大好きです。
しかしながら、学校給食が開始されて固定観念となった「給食に牛乳」という組み合わせを再考するのは良いのかもしれません。牛乳に限らず何事も意味や理由があって慣習化されるのでしょうが、いつの間にかその理由を省みることがなくなり、意味を忘却、あるいは消失し惰性と化している事象も多々あるでしょう。染み付いた既成概念を少しずつ壊していくことは非常に健康的であると筆者は考えるからです。
その一方で牛乳を止める理由のもう一つに消費税の増税があります。
増税による牛乳価格の高騰が懸念されるため米飯給食に合わない牛乳を止めて味噌汁など他の食材を提供することで考えたのです。今回の試みでは四か月の牛乳提供停止により2,600万円が余剰金となる試算です。実際にも消費税分を転嫁するための給食費値上げを回避するだけでなく増税分と代替えの食材費を差し引いても1,300万円浮く事が分かったそうです。増税の影響は大きな差異や転換を生んでいることが計り知れます。
既に施行されていますが、2014年4月より消費税が増税されました。そこで現行税率から段階的な消費税の租税率引き上げが予定されているため、2004年に決められた価格表示での「税込表示」の義務付けが一時的に特別措置法によって解除されています(2013年10月1日から2017年3月31日の間)。
消費税増税に因んで以前のコラム「浮雲」でお金の計算の話をさせていただきましたが、税率の細かい変更によりコンシューマサービスをなさっている担当者はその価格表示に対応するために苦慮されていることかと思います。
弊社に於いても消費税率の段階的増税に対応するために、ホームページで紹介しているトレーニングコースの受講料は、「税抜き」表示にさせていただいております。お申込みの際には、表示価格に加えて別途消費税が掛かりますのでご注意ください。また所属されている組織・団体にて受講費用のお支払いをなさる方でお見積りが必要な方は、事前にその旨お申し付けください。講習受付窓口から弊社の教育営業担当が引き継ぎ、お見積りさせていただきますのでご安心ください。
また、支払い関連として弊社でも昨年度より、お客様のご要望により受講代金のお支払いの際にクレジットカード決済を選択いただけるようになりました。但し(お問い合わせの多い件ですが)、決済代行会社のサービスを利用している仕組みのため「クレジットカードにてお申込みいただいた場合、原則として領収書の発行はいたしません。」とさせていただいております。クレジットカード決済には、サービス提供元である弊社は領収書の発行ができる立場にないためです。この点、ご了承いただけますようお願いいたします。
とはいってもご受講者が会社の経費精算として計上するために領収書に類する取引明細などが必要である場合もあろうかと思いますので、その際には「お申込み確認書」を作成させていただいております。ご入用の際にはその旨を一言付け加えて申込みくださいませ。
税金の話が出てきましたが「ゴダイヴァ夫人(Lady Godiva)」をご存じでしょうか? 時は11世紀、場所は英国。当時、レオフリック伯爵の妻であったゴダイヴァ夫人の逸話があるのです。
領主レオフリックの圧政により重税に苦しんでいる領民コヴェントリーの民に慈悲を抱いた伯爵夫人ゴダイヴァは、夫レオフリックに減税を懇願します。伯爵レオフリックは叱りつけても嗜めて(たしなめて)も言うことを聞かないゴダイヴァ夫人にこのような提案します。「一糸纏わぬ姿で馬にまたがって民衆の前を街の端から端まで行けば、願いを叶えてやろう」そこでゴダイヴァ夫人は、長い髪を垂らし裸になって馬にまたがりコヴェントリーの町を練り歩き道程を完走することで重税の撤廃を行ったのです。彼女は後に領主となります。
その行進の道程では、コヴェントリーの町民たちが民衆のために身をささげた彼女の意志を重んじてその姿を見ないように家に籠って窓を閉め切りました。民衆からの彼女への礼儀だったのです。ですが、一人だけ一糸纏わぬゴダイヴァ夫人の裸身を覗き見た輩が居て、それがピーピング・トム(Peeping Tom)です。その後、トムは天罰が下って盲目になったそうです。
歴史家に因れば、この逸話は史実ではなく伝説とされているそうですが極めて教訓的であります。
この伝説「ゴダイヴァ夫人」をご存じなくてもジョン・コリア(John Collier)が描いた有名な肖像画をどこかで見たことがあるかもしれません。赤い装束(馬具)を身に着けた馬に跨り俯いている髪の長い裸婦の肖像画です。最近ではヘヴン・シャル・バーン(Heaven Shall Burn)というドイツのバンドが2013年に発表した"Veto"のアルバムジャケットにジョン・コリアが書いた「ゴダイヴァ夫人」を採用していました。美術か音楽に造詣が深い方であればご存じでしょう。
もしくは、ベルギーの高級チョコレート「ゴディバ(Godiva Chocolatie)」はきっとご存知でしょう。この社名は「ゴダイヴァ夫人」に由来するのです。
勇敢で心清きゴダイヴァ夫人のように、いつの時代も状況を一変させてくれるヒーローを求めて偶像を創り上げるのが人の常なのでしょうが、市井の人、一人一人が自らの考えを持って日々行動することで時代の流れを自らが導いていきたいものです。
次回もお楽しみに。
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