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VMwareの年次カンファレンス「VMworld 2015」が8月30日から5日間にわたり米国サンフランシスコで開催されました。私自身、今年は参加することはできませんでしたが、海外サイト、日本語サイトから情報をピックアップしてみたいと思います。
今年のキーワードは"Ready for Any"です。"One Cloud, Any Application, Any Device"を一言で表した言葉だと考えています。「一つのクラウドでどんなアプリケーションも動作させることができる。利用できるデバイスは問わない。」といった感じになるのでしょうか。一つのクラウドとは、プライベート、パブリック問わずひとまとめに管理することができるということだと解釈しています。今回のVMworldでは「vCloud Air」というVMwareか提供するパブリッククラウドの強化が発表されました。いくつかの機能強化がありますが、今までよりは簡単に使えるようになりました。vCloud Airを利用するにはクレジットカードの登録が必要ですが、90日間利用できる39,000円のサービスクレジットが利用できます。詳しくは、以下のURLをご覧ください。
http://vcloud.vmware.com/jp/service-offering/virtual-private-cloud-ondemand
VMwareのすごいところはコンセプトだけではなく、そのコンセプトを実現するための技術も提供することです。One Cloudを実現するための技術としてCross-Cloud vMotionという技術も提供されました。これは、プライベートクラウドからvCloud AirのクラウドにvMotionするという技術です。会場ではライブデモが行われました。数千キロ離れた米国バージニア州にあるvCloud AirのデータセンタにプライベートクラウドからvMotionするデモです。プライベートクラウド内でvMotionするように、プライベートクラウドからパブリッククラウドにvMotionできたのです。1999年に私がEMCに研修をかねてボストンに行ったとき、SRDFというストレージのサイト間コピーの技術を紹介されました。「数百キロ離れたデータセンタ間のストレージをダークファイバーで接続し、事前にデータをコピーしておき、サーバ停止後15分ぐらいで差分を転送する。転送したあとのストレージをサーバに接続してOSを起動すればサービスをデータセンタ間で移動できる。」と説明を受けました。その当時はサービス停止時間が15分ぐらいで移動できるのだと衝撃を受けましたが、16年たった今日では、サービスを停止することなしに、データセンタ間でサービスを移動できるようになったのです。考えてみるとすごいことですね。
もう一点、前回この連載で紹介したハイパーコンバージドインフラストラクチャの一つである「VMware EVO:RAIL」にも新しいラインナップが追加されました。大規模なインフラリソース要求にも対応するためリソースが強化された「VMware EVO SDDC」がそれになります。それと合わせて、「VMware Virtual SAN 6.1」も発表されました。Virtual SANはSoftware Defend Storageを実現するための技術の一つですが、次世代SSD技術であるNVMeや Ultra DIMMがサポートされました。これにより、より高速にストレージを利用できることになります。追加された技術はこれだけではありませんが、新しい技術の紹介は次回に予定したいと思います。
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