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第24回 OpenPyXLライブラリ(4)数式、フィルタ、ソート、制限事項 (小澤昌樹) 2024年7月

1. はじめに

みなさん、こんにちは。

前回は、OpenPyXLライブラリを使用してチャートを作成する方法について説明しました。データを視覚的に表示できるチャートを簡単に作成することで、データ分析をより効果的に行うことができたと思います。
今回は、Excelファイルで、数式、フィルタ、ソートなどの使用方法について、また、OpenPyXLでは使用できない機能について説明しましょう。

2. 数式を使う

OpenPyXLライブラリを使うと、Excelのセルに数式を挿入することも可能です。Excelの強力な計算機能をプログラムから利用し、複雑なデータ処理や分析を効率的に行うことに活用できます。


from openpyxl import Workbook

wb = Workbook() ws = wb.active
# 数値を追加 ws[’A1’] = 200 ws[’A2’] = 300 ws[’A3’] = 400 ws[’A4’] = 500 ws[’A5’] = 600 # 数式を追加 ws[’B1’] = ’=SUM(A1:A2)’ # ファイルを保存 wb.save("formula.xlsx")

この例では、B1セルにSUM関数の数式を挿入し、A1からA5までの値の合計を計算しています。

fig01

3. データのフィルタリング

データのフィルタリングを使うと、Excelの機能を使って、データから必要な情報を抽出することができます。以下は、OpenPyXLを使用して、Excelファイルにフィルタを適用する方法です。


from openpyxl import Workbook

# 新しいワークブックを作成 wb = Workbook() ws = wb.active
# データを挿入 data = [ ["Item", "Price", "Quantity"], ["Apple", 0.5, 10], ["Banana", 0.25, 20], ["Cherry", 1.0, 15], ["Date", 1.5, 5] ]
for row in data: ws.append(row)
# フィルタを適用 ws.auto_filter.ref = "A1:C5"
# ファイルを保存 wb.save(’filter.xlsx’)

この例では、A1からC5の範囲にフィルタを適用しています。これにより、特定の条件に合致する行を表示したり非表示にしたりすることができます。

fig02

4. データのソート

データのソートは、分析や表示のためにデータを整列させるための機能です。Excelファイル内のデータをソートする方法は以下です。


from openpyxl import Workbook

# 新しいワークブックを作成 wb = Workbook() ws = wb.active
# データを挿入 data = [ ["Item", "Price", "Quantity"], ["Apple", 0.5, 10], ["Banana", 0.25, 20], ["Cherry", 1.0, 15], ["Date", 1.5, 5] ]
for row in data: ws.append(row)
# フィルタを適用(ソートにはフィルタが必要) ws.auto_filter.ref = "A1:C5"
# ソートの条件を設定(例:Price列を昇順にソート) ws.auto_filter.add_sort_condition("B2:B5")
# ファイルを保存 wb.save(’sort.xlsx’)

この例では、Price列(B列)を昇順にソートしています。ソートにはフィルタが必要で、フィルタを適用した後にソートの条件を設定すると、データを指定した列に基づいて並べ替えることができます。

fig03

5. OpenPyXLではできない操作

OpenPyXLはPythonでExcelファイルを操作するための強力なライブラリですが、Excelのすべての機能をサポートしているわけではありません。以下は、Excelでは可能だが、OpenPyXLではできない、または限定的にしかできないことです。

  1. Excelマクロの実行および作成
    OpenPyXLではExcel VBAマクロの作成や実行はサポートされていません。Excel VBAマクロは、Excel内で自動化スクリプトを作成するためのものですが、OpenPyXLではその操作ができません。
  2. 複雑なグラフの作成
    OpenPyXLでは基本的なグラフの作成をサポートしていますが、Excelが提供するすべての種類のグラフや高度なグラフのカスタマイズはサポートしていません。例えば、3Dグラフや複雑な統計グラフの作成ができません。
  3. 特定のExcelアドインの使用
    Excelには特定のアドイン(Power Query、Power Pivot、Solverなど)がありますが、これらはOpenPyXLを通じて操作することはできません。
  4. 条件付き書式の複雑なルール
    OpenPyXLでは、セルの値が特定の条件に基づく場合にスタイルを変更するといった基本的な条件付き書式をサポートしていますが、Excelで可能な複雑なルールの設定やカスタマイズされた条件付き書式には制限があります。
  5. インタラクティブな要素
    Excelにはスライサーやピボットテーブル、インタラクティブなダッシュボードなどの機能がありますが、OpenPyXLではこれらの要素の作成や操作は制限されています。
  6. データ検証(バリデーション)の高度な設定
    OpenPyXLは基本的なデータ検証をサポートしていますが、Excelのデータ検証機能のすべてのオプションをサポートしているわけではありません。例えば、リストから値を選択したり、数値や日付の範囲チェックといったデータ検証はサポートされていますが、カスタムの数式を使ったり、条件付きのデータ検証は難しいことがあります。
  7. ユーザー定義関数
    Excelではユーザー定義関数(UDF)をVBAやOffice Scriptを使用して作成し、ワークシート内で使用することができますが、OpenPyXLではこれをサポートしていません。

これらの制約を考慮して使用する必要がありますが、多くのデータ操作や処理はOpenPyXLで実行することができます。複雑な機能が必要となる場合は、Excelと組み合わせて使うか、他のPythonライブラリを検討しましょう。

6. まとめ

今回は、OpenPyXLライブラリを使ったExcelファイルでの数式、フィルタ、ソートの利用方法について説明しました。さらに、Excelでは可能だがOpenPyXLでは使用できない、あるいは制約がある機能についても触れました。

次回は、OpenPyXLライブラリを使った実例を紹介することにしましょう。まずは、ネットワーク自動化に直接的な関係ないところで、売上データの分析や在庫管理、顧客データの管理などの具体的なシナリオを取り上げて、データの入力、編集、計算、グラフ化などの操作を詳しく解説していくことにします。次回もお楽しみに。

 


 

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