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Pythonでネットワーク自動化をしよう

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第6回 Pythonの基本(1) (小澤昌樹) 2023年1月

1. はじめに

みなさん、こんにちは。
ここまでの連載でPythonの実行環境を整える方法について説明してきました。それぞれのプラットフォームでPythonを実行できる準備が整ったと思います。ここからは、この構築したPython環境を使って、ネットワーク自動化を目指した、より実践的なプログラミングをしていくことにしましょう。

2. Pythonインタプリタ

Pythonインタプリタは、Pythonを対話的に実行できる環境です。Windowsでは、コマンドプロンプトを立ち上げて「python」と入力し、Enterキーを押します。macOSでは、ターミナルに「python3.10」と入力し、Enterキーを押すことで、Pythonインタプリタが立ち上がります。Pythonインタプリタが立ち上がると、プロンプトは「>>>」となります。
次は、macOSでPythonインタプリタを立ち上げた場合です。


$ python3.10
Python 3.10.6 (main, Aug 11 2022, 13:49:25) [Clang 13.1.6 (clang-1316.0.21.2.5)] on darwin
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> 

Pythonインタプリタでは、対話的にPythonのプログラムを入力し、実行できます。
たとえば、「1 + 1」と入力すると、次のようにすぐに結果を得られます。


>>> 1 + 1
2

続いて、文字列を入力してみます。「Hello Python」と入力して実行してみましょう。


>>> Hello Python
  File "<stdin>", line 1
    Hello Python
          ^^^^^^
SyntaxError: invalid syntax

「SyntaxError: invalid syntax」というエラーが発生しました。これは構文が間違っているというエラーです。文字列を扱う場合は、シングルクォーテーションかダブルクォーテーションで文字列全体を括る必要があります。


>>> 'Hello Python'
'Hello Python'

プログラミングでは扱うデータの種類によって分類されるデータ型があります。データ型は、単に「型」とも言います。Pythonの場合、数値型、文字列型、バイト型などのデータ型があります。このあと詳しく見ていきましょう。
なお、Pythonインタプリタを終了するには「exit()」と入力してEnterキーを押します。

3. 数値型

数値型は、数値を扱う型で、整数型(int)と浮動小数点型(float)があります。
1や-2のような整数を扱うときは、整数型(int)を使います。整数型では、四則演算(+、-、*、/)や剰余(%)、べき乗(**)などをおこなうことができます。


>>> 1 + 2    # たし算
3
>>> 3 - 4    # ひき算
-1
>>> 5 * 6    # かけ算
30
>>> 9 / 3    # わり算
3.0
>>> 9 % 2    # 剰余
1
>>> 2 ** 3    # べき乗
8

割り算以外は、その結果は整数となりますが、割り算(/)の結果は小数です。
浮動小数点型(float)も整数型と同様に四則演算をおこなうことができます。少なくともどちらか一方が浮動小数点の場合は、その結果も浮動小数点型となります。


>>> 1.2 + 3.4
4.6
>>> 1.2 + 3
4.2
4. 文字列型

文字列を扱う場合は、文字列型(str)を使います。文字列型は、値をシングルクォーテーション(')かダブルクォーテーション(")の引用符で括ります。どちらの引用符を使っても同じ値として解釈されます。


>>> 'Hello World'
'Hello World'

文字列に特殊な文字を含めたい場合は、バックスラッシュ(\)を使うとエスケープすることができます。特殊な文字とは、引用符として使われるシングルクォートやダブルクォート、改行文字やタブ文字などです。例えば、シングルクォートをエスケープしたい場合は(\')と書きます。


>>> 'Hello \'World\''
"Hello 'World'"

ちなみに、1のような整数は、引用符で括らなければ整数型、引用符で括られた場合は文字列型と解釈されます。


>>> 1
1
>>> '1'
'1'

type() 関数を使うと、値のデータ型を見ることができます。
次の「1」は、引用符で括られていないので、整数型(int)です。


>>> type(1)

次の「1」は、引用符で括られているので文字列型(str)です。


>>> type('1')
<class 'str'>

次の「1.0」は、小数になっているので浮動小数点型(float)です。


>>> type(1.0)
<class 'float'>
5. まとめ

今回は、Pythonインタプリタを使って、Pythonコードを実行しながら、数値型と文字列型の紹介をしました。まずは、Pythonにデータ型というものがあるということを理解できたでしょうか。プログラミングにおいて、データ型はつまずきポイントの一つなので、しっかりと理解していきましょう。このあと、数回に渡って、Pythonのデータ型について説明していく予定です。次回もよろしくお願いいたします。

 


 

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