CTC 教育サービス
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今回は、先々週末の11/10(土)に開催された、Linux女子部主催「KVM勉強会」のレポートをお届けします。私の思いつきから始まった企画でしたが、CTC教育サービスの研修施設をお借りして、20名近くの参加者が一斉にLinux KVMの仮想化環境を構築するという、ユニークな勉強会になりました。
参加者によるTweetのまとめは、こちらをご覧ください。
始まりは「日経Linux」誌の連載記事「クラウド時代のサーバー構築・運用の基礎」を執筆している際に、ふと浮かんだ疑問でした。この連載では、読者自身にサーバを用意してもらい、記事にそって環境構築しながら実践テクニックを学んでいきます。その最終回が近づく中で、「実際にサーバ構築している読者って、どれほどいるんだろう?」と思い当たったのです。
Red Hat Enterprise Linuxが日常道具の筆者にとって、自分専用のLinux KVM環境を用意するのは、あたり前のことですが、一般の日経Linux読者には、実は敷居が高いのかも知れません。「だったら、みんなで一緒にサーバ構築を楽しむ場があればいいのでは!?」と思い、Twitterでつぶやいた所、早速、フォロワーのみなさんから提案をいただきました。(ちなみに、筆者のTwitterアカウントは「enakai00」です。)そして、「Linux女子部」と「CTC教育サービス」のコラボレーション企画が実現することになりました。
当日は、筆者の方から1時間ほど、Linux KVMとiptablesについて一般的な解説をした後に(*1)、参加者全員が、各自1台のサーバを使って、仮想化環境の構築に挑みました。仮想マシン3台を複数の仮想ネットワークで相互接続する、なかなか本格的な環境です(図1)。
図1 本格的なサーバ仮想化環境を構築
その中で、参加者からは、「KickStartでの自動インストールを初体験できてよかった」という声もちらほらと聞こえてきました。自動化の基本ですので、ぜひ多くの方に、KickStartの便利さを実感して欲しいものです。連載記事では、第2回において、KickStartサーバの構築を解説しています。
その他には、意外なところで、SELinuxのセキュティ設定に関わる問題にぶつかった方もいました。想定外の問題で、少し時間がかかりましたが、こちらも無事に解決することができました(*2)。実機環境を通して、実践的な知識を身に付けていただくよい機会になったと思います。
勉強会の最後に、「今回の続きがあれば、また参加したい方いますか~?」と聞いてみたところ、嬉しいことに、(おそらく)全員の方の手があがりました。一般的な研修コースと違い、ひたすら環境構築に集中するだけなので、参加者は予習が必須という異色の勉強会でしたが、これはこれで「あり」のようでした。同様の勉強会を企画される方の参考にもなれば幸いです。さて、次回は、「クラウド自動化」の話題の最終回です。環境構築自動化ツール「Aeolus(アイオロス)」の機能の中核となる、「アプリケーション・ブループリント」の利用方法、そして、Puppetなどの既存ツールとの連携について解説します。
*1)Linux女子部 KVM勉強会 講義資料
当日使用したLinux KVMとiptablesの講義資料です。
*2)ファイル作成時に付与されるSELinuxのセキュリティコンテキスト
勉強会の演習中に発生した問題を元にした解説記事です。
++ CTC教育サービスから一言 ++
このコラムでLinuxや周辺技術の技術概要や面白さが理解できたのではないかと思います。興味と面白さを仕事に変えるには、チューニングやトラブルシューティングの方法を実機を使用して多角的に学ぶことが有効であると考えます。CTC教育サービスでは、Linuxに関する実践力を鍛えられるコースを多数提供しています。興味がある方は以下のページもご覧ください。
CTC教育サービス Linuxのページ
http://www.school.ctc-g.co.jp/linux/
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