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[IT研修]注目キーワード Python UiPath(RPA) 最新技術動向 Microsoft Azure Docker Kubernetes
近頃「OpenStack」という言葉をよく耳にするようになりました。OpenStackはクラウドOSとも呼ばれ、クラウド基盤を構築する為のソフトウェアです。 Amazon Web Services相当の機能をOSS実装することを目標としており、仮想サーバ(EC2に相当)や、ストレージ(S3に相当)を自分の好きな時に好きなだけ 調達できるクラウド環境を作ることが出来ます。AWSはその利便性からユーザーが増加していますが、法律やセキュリティ等の都合で残念ながら利用できないケースもあります。その為、AWSのようなクラウド環境を自社内で構築することができるOpenStackに注目が集まっています。
2010年に発足したOpenStackプロジェクトは拡大を続け、現在では140ヶ国、17000人以上の開発者が参加しています。現在でも活発な開発が行われており、半年に1度メジャーバージョンアップが行われます。今年の10月にはLibertyがリリースされる予定です。
「OpenStackを使ってみたいけれどハードルが高い」「どのパッケージをインストールすればよいのかわからない」と感じている方もいらっしゃるかと思います。そこで今回のInst.Tech Viewでは、RDOを利用したKiloバージョンのインストール方法を紹介したいと思います。
RDOとはRed Hat系Linux上でOpenStackを利用する人たちのコミュニティです。また、このコミュニティによりRed Hat系Linux向けのOpenStackパッケージが提供されています。
参考:https://www.rdoproject.org/Main_Page
大まかな構築手順です。
では、各手順を紹介します。
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)7以降、CentOSのようなRHEL系Linux、またはFedora 21.x86_84を準備します。少なくとも4GBのRAMと1つのNICが必要です。
下記コマンドでRDOリポジトリを登録します。
# yum install http://rdo.fedorapeople.org/openstack-kilo/rdo-release-kilo.rpm
Packstackとは、RDOに付属しているpuppetベースのツールです。OpenStackを利用するには多くのパッケージをインストールする必要があります。Packstackを使用すると、必要なパッケージをまとめてインストールすることができます。まずはPackstackをインストールしましょう。
# yum install openstack-packstack
全てのコンポーネントを1つのコンピュータにインストールする All in One 構成を利用する際は、下記コマンドでインストールします。
# packstack --allinone
また、インストールするコンポーネントをカスタマイズしたい時や複数ノードにインストールしたい時は、アンサーファイルを用いるのが便利です。
下記コマンドでアンサーファイルを生成します。
# packstack --gen-answer-file=ファイル名
その後、エディタでアンサーファイルを編集します。
例えば、OpenStackの管理アカウントとしてadminユーザーが作成されるのですが、そのパスワードは以下のパラメータで変更できます。
CONFIG_KEYSTONE_ADMIN_PW
デフォルトではランダムな文字列が設定されていますので、変更しておくとよいでしょう。
編集が完了したらアンサーファイルを基にインストールします。
# packstack --answer-file=ファイル名
手順4まででインストールは完了しておりますが、このままではインスタンスを作っても外部から接続することが出来ません。そこでネットワークの設定を一部変更します。KiloバージョンでインストールするとOpen vSwitchにより3つの仮想スイッチが作成されます。そのうち外部接続用であるbr-exというスイッチを設定します。今回はCentOSベースでの手順を紹介します。
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br-ex
設定内容は以下の通りです。
DEVICE=br-ex DEVICETYPE=ovs TYPE=OVSBridge BOOTPROTO=static IPADDR=xx.xx.xx.xx #外部接続用NICに割り当てていたアドレスを振ります。 NETMASK=xxx.xxx.xxx.xxx GATEWAY=xxx.xxx.xxx.xxx DNS1=xxx.xxx.xxx.xxx ONBOOT=yes
IPアドレスは外部接続用NICに割り当てていたものを転用してください。
また、ネットマスクやゲートウェイは環境に合わせて変更してください。
下記は、eth0を外部接続用に利用した場合です。
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
設定内容は以下の通りです。
DEVICE=eth0 DEVICETYPE=ovs TYPE=OVSPort OVS_BRIDGE=br-ex ONBOOT=yes
既存のIPアドレスなどの行はすべて削除してください。
ファイルの設定が完了したら、OSを再起動します。
# reboot
再起動したら、Horizonと呼ばれるWebUIにadminユーザーでログインし操作できるようになります。
URL : http://br-exに設定したIPアドレス/dashboard
以上で基本設定は完了です。
弊社では、今回紹介したOpenStackのインストールやその後基本操作を行う研修「OpenStack基礎」を提供しております。
OpenStackに興味を持たれた方は、ぜひご検討ください。
皆様のご受講を心よりお待ちしております。
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