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今回のInst. Tech Viewは、Solaris11についての話題です。
Solaris11はOracle社が提供しているUnix系OSで、2011年11月に初期バージョンの「Oracle Solaris11 11/11」がリリースされ、2012年11月には「Oracle Solaris11.1」がリリースされ現在に至っています。
Solaris11ではSolaris10から設定方法が変わってしまった機能もありますが、他のOSと比べて先進的な機能が備わっています。今回はSolaris11の新機能や変更点についてピックアップして紹介します。Solaris10までご存知の方でSolaris11への移行を検討している方や興味のある方はぜひご参照ください。
●Boot Environments(BE/ブート環境)
ブート環境は、システムを起動するために必要不可欠なSolaris11のファイル群です。
Solaris11で備わった概念であり、システム管理者は自由にブート環境を作ることができます。またシステム起動時に、好きなブート環境を指定してシステムを起動することができます。そのため、大幅な設定変更を行う前やシステムの動作に大きな影響を与えることになることが予想されるパッケージをインストールする前にブート環境を作っておけば、不具合が発生した場合でもすぐ作業前の状態に戻すことができます。
●Image Packaging System(IPS)
Image Packaging SystemはSolaris11から導入されたパッケージ管理機能です。
Linuxのyumやaptitudeと似た仕組みで、インターネット上のリポジトリサーバや組織内ネットワークに作成したリポジトリサーバからパッケージを自動的にダウンロード+インストールすることができます。ただyumやaptitudeと異なり優れている点は、パッケージのインストール時やアンインストール時にブート環境を作ることができることです。これによりインストール後やアンインストール後に不具合が発生した場合はすぐに元の状態に戻すことができます。
●仮想ネットワーク環境
Solaris11からSolaris11上にVNIC(仮想NIC)やetherstub(仮想スイッチ)を作成することができるようになりました。これらをSolaris11上に作成したゾーンに割り当てることで、Solaris11上に仮想ネットワークを作成することができます。
また、その中の特定のゾーンをルータ化することで、Solaris11上に複数の仮想ネットワークを作成することも可能です。
●インストール方法
Solaris11からはインストール方法の種類ががらりと変わり、以下の3種類のいずれかで行う形態になりました。
(1)LiveCD GUIインストール
(2)テキストインストール
(3)AIインストール
(1)のLiveCD GUIインストールは自宅などでSolaris11を利用する個人ユーザ向けのSolaris11のインストール方法です。インストール名称にも付けられているとおり、GUI関連のパッケージがインストールされるため、インストール直後からグラフィカルな画面を表示して操作することができます。また、通信可能な無線・有線のネットワークを自動検出し、通信に必要な設定も自動的に行います。そのため、Solarisをあまり知らない初心者でもインストール直後からスムーズに利用することができます。
ただ、このインストール方法はサーバ関連のパッケージがインストールされません。そのため、企業や個人等でSolaris11でサーバを構築したい場合は(2)のテキストインストールをお勧めします。
テキストインストールは、Solaris11をサーバとして利用したい場合に便利なインストール方法です。テキストインストールを使用すると、主要なサーバ関連のパッケージが自動的にインストールされます。また、LiveCD GUIインストールではインストール時にネットワーク関連の設定の調整が殆どできなかったり、rootユーザが役割として作成されてしまいますが、テキストインストールはネットワーク関連の設定の若干の調整や、rootユーザを役割またはユーザのいずれかで作成することができます。
(3)のAIインストールは自動的にSolaris11をインストールすることができるインストール方法で、ネットワークを介して複数のシステムに同時に自動的にインストールすることができます。また、(1)と(2)のインストール方法はインストール時に細かいカスタマイズができませんが、AIインストールではカスタマイズを行うことができます。
●ネットワーク関連の設定
Solaris11ではネットワーク関連の設定方法が大幅に変わりました。
NIC関連の管理コマンドはSolaris10まではifconfigコマンドが中心的な役割を担っていましたが、Solaris11ではipadmコマンドやdladmコマンド等をメインに使用します。
また、Solaris10まではDNSクライアントの設定やホスト名の登録はファイルに行っていましたが、Solaris11ではSMFのリポジトリへの情報の集約化が進み、両者ともSMFリポジトリに登録する形態に変更されています。
以上、Solaris11の新機能や変更点のごく一部を紹介しましたが、これらの詳細についてはCTC教育サービス開催の「Oracle Solaris11 システム管理I」コースで紹介しています。
Solaris11は上で紹介したもの以外にも非常に魅力的な機能が備わっています。
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