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今回のInst. Tech Viewは、仮想化技術の1つであるアプリケーション配信についての話題です。
アプリケーション配信とは、文字通りユーザーにとって必要なアプリケーションを適宜配信するサービスです。今回はアプリケーション配信の分野で非常に有名なCitrix XenApp6.5(以下XenApp6.5)テクノロジーについて、概要を紹介します。
管理者にとって、新規オフィスで大量のPCを展開する際、端末にインストールするアプリケーションは悩みの種です。(例として「業務に必要な複数アプリケーションを大量のマシンにどのようにインストールするか?」や「一度インストールしたアプリケーションはその後どのようにアップデート管理するべきか?」など)こんなときに有効なのがXenApp6.5です。
XenApp6.5は、事前にサーバー(あるいは関連コンポーネント)に必要なアプリケーション(サービス)を準備することによって、クライアントにオンデマンドで必要なアプリケーション(サービス)を適宜配信できます。結果として、クライアントにはひとつひとつのアプリケーションをインストールする必要が無くなるのです。
XenApp6.5では主に以下の2つの方式でアプリケーション配信を行います。
以下それぞれの方式についての動作および主要なコンポーネントについてご紹介します。
画面転送方式は、Microsoft社のリモートデスクトップサービスを拡張した方式です(XenApp6.5をインストールするサーバーはリモートデスクトップサービスを同時に動作させる必要があります)。
画面転送方式を使用する場合、通常XenApp6.5のサーバーにあらかじめ業務で必要なアプリケーションをインストールし、配信設定をしておきます。
クライアントからはWebInterfaceとよばれる専用Webサーバーにアクセスし、この画面転送配信の設定がされたアプリケーションを選択します。するとICAという専用プロトコルが起動し、XenAppサーバーにインストールされたアプリケーションの画面のみをクライアントマシンに転送することになります。
通常のリモートデスクトップサービスとの違いはいくつかあり、代表的なところでは以下2点が挙げられます。
この方式であれば、XenApp6.5サーバー上で動作可能な多くのアプリケーションがクライアントに配信できるというメリットがあります。
ストリーム配信方式は、クライアントに対してアプリケーションの実行環境自体を送信し、クライアントでアプリケーションを実行する方式です。
ストリーム配信を使用する場合、専用ソフト(Citrix Streaming Profiler)を使用し、ウィザード形式でアプリケーションのインストーラーを動作させます。このインストーラーによって準備されたアプリケーションの実行環境(フォルダ・ファイル・レジストリetc)を専用ソフトで「プロファイル」というファイルに変更し、これをファイルサーバーに保存します。
XenApp6.5では、このプロファイルを配信するよう設定を行います。
クライアントからはWebInterfaceとよばれる専用Webサーバーにアクセスし、このストリーム配信の設定がされたアプリケーションを選択します。するとプロファイルがファイルサーバーからクライアントマシンにダウンロードされ、クライアント上で仮想的な環境(分離環境)が立ち上がり、この仮想的な環境上でアプリケーションの実行が行われます。
ストリーム配信であれば、サーバーに負荷をかけることはほとんどなくクライアントのリソースを使用することになります。一方で、クライアントマシンに直接アプリケーションをインストールすることとも異なり、以下のようなメリットがあります。
ストリーム配信であれば、クライアントにアプリケーションの実行環境がダウンロードされるため、ネットワーク接続していない場合もアプリケーションにアクセスする「オフラインアクセス」も可能です。
ただしプロファイルで対応のできないアプリケーション(ドライバを含むアプリケーションや64bitアプリケーションなど)ではこの方式を使用することはできませんし、Windows以外の端末などではそもそもプロファイル自体が動作しないなど動作できるアプリケーションや環境が限られることは考慮する必要があります。
今回はXenApp6.5のテクノロジー概要についてご紹介しましたが、弊社トレーニングではXenApp6.5の管理方法まで含めた、より詳細な内容をご紹介するCitrix認定トレーニングもご用意しております。
XenApp6.5について深く知りたいという方は、受講をご検討いただければ幸いです。
CTCテクノロジーのトレーニングを今後ともよろしくお願いいたします。
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