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今回のInst. Tech Viewは、Rubyの最新情報についての話題です。
2012年3月、Ruby作者である まつもとゆきひろ氏が「2011 Free Software Awards」を受賞されました。
この賞はFSFが年に1度、フリーソフトウェア界に大きく貢献した人物・プロジェクトに授与している賞です。
FSFはリチャード・ストールマン氏が創設したフリーソフトウェア財団(Free Software Foundation)です。リチャード・ストールマン氏といえば、フリーソフトウェアの活動家として知られる有名なプログラマーです。
ストールマン氏が開発した代表的なソフトウェアに「GNU Emacs」というテキストエディタがあります。まつもと氏は受賞の際に「How Emacs changed my life」というタイトルの講演を行うほどの熱心なユーザであり、1988年に触れて以来Emacsを使い続けているそうです。
まつもと氏はこの賞を受賞した時の気持ちをTwitterで「今までいろんな賞をいただきましたが、一番嬉しい気がします。感動で泣きそうになりました。」とつぶやいております。
「Free Software Awards」は過去に、Perl作者のラリー・ウォール氏、Python作者のグイド・ヴァンロッサム氏などの著名人も受賞しています。
また少し古い情報ですが、2011年3月にRubyのJIS規格(JIS X 3017)が制定されました。
Rubyは以前から言語仕様が文書化されずに、まつもと氏の実装そのものが言語仕様に準ずるものとして扱われていました。
しかし、RubyのJIS規格を制定するにあたり言語仕様が文書化されました。
まつもと氏はRubyをC言語で開発しましたが、Javaで開発したJRubyなどの他言語での実装も増えています。言語仕様の文書化によって、他言語で実装されたRubyの信頼性が高まることが予想されます。
そして2012年4月、Rubyが国際規格(ISO/IEC 30170)として承認されたことが発表されました。日本で開発されたプログラミング言語が国際規格として承認されたのは初めてのことだそうです。
IPAはこの発表の際に「Rubyが国際規格となったことで、Ruby言語仕様の安定性や信頼性が増し、Rubyを学ぶプログラマーの数、Rubyを採用する企業や組織の数が増大することが期待される」とコメントしています。
まつもと氏自身は現在、組み込みの分野で使用できる軽量版Rubyを開発中であり、現在注目されているウェブ以外の分野でもRubyが使われる可能性があります。
「2011 Free Software Awards」「Ruby 国際規格」「軽量版Ruby」など、今年もRubyの話題から目が離せません。
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