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Citrix Studioによる初期構成が終了したら、早速XenDesktop 7で仮想デスクトップ環境にアクセスするための仮想デスクトップを構成してみましょう。
XenDesktop 7は仮想デスクトップとしてWindows 7やWindows 8などのクライアントOSだけではなく、Windows Server 2008 R2 SP1やWindows Server 2012などのサーバー用OSも対応するようになりました。また、最新のVDA7には対応していませんが、VDA5.6をインストールしたWindows XPやWindows Vistaを管理することもできます。
今回は仮想デスクトップ環境としてWindows 7 SP1を利用し、以下の様なコンピューター名が設定された仮想環境を例に、占有型仮想デスクトップ環境をXenDesktop 7で利用するまでの流れを解説します。
ADドメイン名 | vdi.example.com | |
コンピューター名 | ADに参加後のフルコンピューター名 | 仮想デスクトップを割当てるユーザー |
XD7W7001 | XD7W7001.vdi.example.com | xduser1 |
XD7W7002 | XD7W7002.vdi.example.com | xduser2 |
XD7W7003 | XD7W7003.vdi.example.com | xduser3 |
まず初めに、仮想デスクトップとして利用するWindows仮想マシンをActive Directoryに参加させます。「システムのプロパティ」を開き、「変更」ボタンをクリックします。
「コンピューター名/ドメイン名の変更」ウィンドウが表示されたら、所属するグループを選択してドメインを入力します(本例ではvdi.example.comを入力)。
「ドメインに参加するためのアクセス許可のあるアカウントの名前とパスワードを入力してください」と表示されるので、ドメイン管理者のアカウントを入力して「OK」ボタンをクリックします。
Active Directoryの参加の設定が終わったら、設定を反映させるために一旦再起動します。占有型仮想デスクトップとして利用するWindows仮想マシンが複数ある場合は同じようにそれぞれのデスクトップに対してActive Directoryの参加を行ってください。
仮想デスクトップとするWindows仮想マシンにVDAをインストールします。これはXenDesktopのDelivery Controllerと通信するために必要なエージェントプラグインです。
ドメイン管理者(本例ではVDI\Administrator)でログインします。仮想デスクトップとするWindows仮想マシンでXenDesktop7のインストールイメージ(ISOファイル)をマウントして読み込んでください。
ダブルクリックするとインストーラが起動しますので、「開始」ボタンをクリックします。
メニューの中から「Virtual Delivery Agent for Windows Desktop OS」をクリックします。
VDAの導入ウィザードが表示されます。「リモートPCアクセスを有効にする」を選んで「次へ」ボタンをクリックします。
「HDX 3D Pro」は「いいえ、標準のVDAをインストールする」を選び、「次へ」ボタンをクリックします。
「コアコンポーネント」はデフォルトのまま「次へ」ボタンをクリックします。
「Delivery Controller」は「手動で指定する」を選び、Delivery ControllerのアドレスをFQDNで入力してください。入力後「接続テスト」を実施してエラーが出ないことを確認します。
正しいDelivery Controllerのアドレスを入力できたら「追加」ボタンをクリックし、「次へ」ボタンをクリックします。
「機能」は「パフォーマンス最適化」「Windowsリモートアシスタンス」「リアルタイムオーディオ転送」を選択して「次へ」ボタンをクリックします。
「ファイアウォール」はデフォルトのまま、「次へ」ボタンをクリックします。
最後に「概要」でこれまでの設定を確認して問題なければ「インストール」をクリックします。VDAのインストールが始まります。
XenDesktopで用意した仮想デスクトップを利用するには、まず仮想デスクトップの種類を「マシンカタログ」で定義する必要があります。次の手順に従ってマシンカタログを作成します。
Citrix Studioのメニューからマシンカタログを選び、「右クリック→マシンカタログを作成」を実行します。
「マシンカタログの作成」ウィザードが表示されます。「次へ」ボタンをクリックします。
「オペレーティングシステムおよびハードウェア」は「リモートPCアクセス」を選択して「次へ」ボタンをクリックします。
「マシンアカウント」は「マシンアカウントの追加」ボタンをまずクリックしてください。
「コンピューターの選択」ウィンドウが表示されたら、仮想デスクトップとして利用するWindows仮想マシンを登録していきます(本例ではXD7W7001、XD7W7002、XD7W7003の3台を登録)。
すべてのマシンの追加が終わったら、「次へ」ボタンをクリックします。
「概要」ではマシンカタログ名、カタログの説明を入力したあと、「完了」ボタンをクリックします。マシンカタログが作られます。
マシンカタログの作成が終わったら、次にどのユーサーにどういった仮想デスクトップ、もしくはアプリケーションを割り当てるか構成するために「デリバリーグループ」を定義する必要があります。次の手順に従ってデリバリーグループを作成します。
Citrix Studioのメニューからデリバリーグループを選び、「右クリック→デリバリーグループを作成」を実行します。
「デリバリーグループの作成」ウィザードが表示されます。「次へ」ボタンをクリックします。
「マシン」で割り当てるマシンカタログを指定します。
「ユーザー」でこのマシンカタログを利用許可するユーザーもしくはユーザーグループを指定します。本例ではxduser1-xduser10が登録されたXenDesktop7というグループを指定します。
ユーザー追加が終わったら「次へ」ボタンをクリックします。
StoreFrontを構成します。「自動で...」を選択して「新規追加」ボタンをクリックします。
StoreFrontの名前、説明、URLを入力します。URLは「https:// Delivery ControllerのFQDN」を入力します。この設定をベースに様々な設定が行われます。
追加したURLを選択して「次へ」ボタンをクリックします。
「概要」ではデリバリーグループ名、表示名、デリバリーグループの説明を入力したあと、「完了」ボタンをクリックします。デリバリーグループが作られます。
仮想マシンを起動してしばらく待ち、登録状態が「登録済み」になることを確認します。
OnePoint
「登録済み」にならない場合は該当の仮想マシンにドメイン管理者権限で一度ログインして、「Personal vDiskの更新」を実行してみてください。構築した構成によりますが、これによりDelivery Controllerと通信が行われ、リンクが確立することがあります。
作成した仮想デスクトップは占有型の仮想デスクトップです。仮想デスクトップに対してどのユーザーにアクセスさせるか以下の手順に従って設定を行います。
「マシンを表示」を実行して、任意のマシンを選択します。マシンを「右クリック→ユーザーを変更」をクリックします。
「ユーザーの選択」が表示されます。仮想デスクトップのアクセスを許可するため、Active Directoryに追加したユーザーのうち、いずれかのユーザーを入力して「名前の確認」を実行します。エラーがなければ「OK」ボタンをクリックします。
複数の占有型デスクトップがあればこれを繰り返します。
デリバリーグループの作成と占有型仮想デスクトップへのユーザー割り当てまで出来れば、仮想デスクトップの利用まであと一息です。早速ブラウザでアクセスしてみましょう。本例ではInternet Explorerを利用していますが、アクセスはお好みのブラウザで構いません。
ブラウザでStoreWebにアクセスします。アドレスは、「Reciever for Web」を開くと確認できます。デフォルトの構成は以下の様なアドレスになります。
フルコンピューター名scvmm.vdi.example.comのサーバー上でCitrix StoreFrontを実行している場合アクセスするURLアドレス
http://scvmm.vdi.example.com/Citrix/StoreWeb
初めてStoreFrontサイトにアクセスすると、「Citrix Reciver」をインストールする必要があると表示されるので、「合意する」を選択して「インストール」ボタンをクリックします。
画面の手順に従って、Citrix Reciverをインストールします。
正常にインストールされたら「完了」ボタンをクリックして、アドオンの実行を「許可」してください。
ユーザーとパスワードを入力して、「ログオン」ボタンをクリックします。
仮想マシンが割り当てられているユーザーでアクセスすると、仮想デスクトップがログイン後の画面に表示されます。
今回は仮想デスクトップ一つしか表示されませんが、XenAppがXenDesktop 7VDIシステムに組み込まれていると、公開アプリケーションなどもこの画面に表示されます。
仮想デスクトップにログインできました。仮想デスクトップ上でアプリケーションを実行出来ます。
以上で共有型仮想デスクトップの構築は終了です。
次はMachine Creation Serviceを使った仮想デスクトップの多数配備の手順について説明します。
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