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はじめまして。 今回から、1週間でCCNAの基礎を学ぶ、こちらのコラムを書かせていただくことになりました、土井ゆうか(ドイ ユウカ)と申します。 どうぞよろしくお願いいたします。 このコラムでは、2010年3月に初版が発行され、現在は、2015年5月に第1版第10刷が発行されている、株式会社ソキウス・ジャパン編著の「1週間でCCNAの基礎が学べる本」を用いて、初心者の私が学んだことをまとめて参ります。 コラムの中のページ表記は、この書籍のページを示します。
CCNA(シーシーエヌエー Cisco Certified Network Associate)は、世界最大のネットワーク機器メーカーである米国シスコシステムズ社(以下シスコ社)が認定している、シスコ技術者認定の資格の一つです。CCNAの合格には、中小規模のネットワークの構築、運用、管理、トラブルシューティングについての基本的な知識が要求されますが、本書では、CCNAの受験対策書籍を読む前の下準備として、ネットワークの基礎を効率的に学習できます。
私と同じように、ネットワークについて学習してみたい、できればCCNAに合格したいという方、特に、CCNAの受験対策本を読んでみたけれど、内容がわかりにくい、あるいは、全然理解できない、という初心者の方に、このコラムが少しでもお役に立てば幸いです。
今回は、「ネットワークの基礎知識」と「通信のルール」を学びます。
1.ネットワークの基礎知識
2.通信のルール
「ネットワーク」という言葉は、さまざまな意味で使われますが、いずれも、「何かをやり取りするための経路になる、あみ(網、net)」を意味しています。例えば、人と人とのネットワークでは、直接会って話したり電話をかけたりして、情報をやり取りします。一方、コンピュータネットワークでは、コンピュータとコンピュータの間で、情報(データ)がやり取りされます。
また、コンピュータをネットワークに接続してできることは、大きく分けて3つあります。「データの共有」、「リソースの共有」及び「情報の送受信」です。
「データの共有」とは、例えば、コンピュータがネットワークに接続していると、人事部で扱っている社員の個人データや勤務シフトといったデータを、人事部の社員と部長で共有したり、人事部の部長と社長で共有したりできることを意味します。
「リソース(資源)の共有」とは、例えば、社員が50人いる場合に、プリンタが人数分の50台なくてもよいということです。コンピュータをネットワークに接続すると、プリンタをみんなで使えることを意味します。
また、「情報の送受信」とは、コンピュータをネットワークに接続すると、電子メールで瞬時にメッセージを送受信したり、インターネットで情報を検索したり、リアルタイムでチャットしたりできることを意味します。
ネットワークの分類には、LAN(ラン)とWAN(ワン)の2種類があります。
LAN(ラン Local Area Network)は、ある建物や敷地内など、限られた場所で構築されたネットワークを指します。
一方、WAN(ワン Wide Area Network)は、例えば、大阪と東京、日本とフランスなど、遠く離れた場所と場所で、電気通信事業者が提供するサービス(回線)を使用して構築されたネットワークを意味します。
インターネットはWANの一種で、家庭や会社で利用する場合、NTTやKDDI、ソフトバンクテレコムなどの電気通信業者と契約する必要があります。この場合の電気通信事業者はISP(アイエスピー Internet Service Provider)、またはプロバイダと呼ばれます。
次に、ネットワークの構成要素についてみてみると、「ノード」と「リンク」があります。
ノードとは機器を指し、コンピュータやプリンタ、スイッチなどが含まれます。
一方、リンクとは、ノードとノードをつなぐ線を指します。
ところで、ノードとノード間のつなぎ方(接続形態)のことをトポロジといいますが、代表的なものはバス型、スター型、メッシュ型の3種類です。バス型は、「バス」と呼ばれる1本のケーブルに各ノードが接続されるトポロジです。スター型はハブアンドスポーク型とも呼ばれ、あるノード(ハブ)を中心に、その他のノードが接続され、星(☆)の形のように見えるトポロジです。
メッシュ型は、ノードをメッシュ(網の目)状に接続したトポロジです。中でも、すべてのノード同士が直接接続しているものをフルメッシュ型トポロジといいますが、障害に強い一方でコストが高く、あまり利用されません。部分的に重要な部分のみを網状に接続したものを、パーシャルメッシュトポロジと呼びます。
この他、すべてのノードをリング状に接続したリング型や、ノードとノードを1対1で接続したピアツーピア型、といったトポロジもあります。
アナログは、連続的な値を指し、デジタルデータは連していない値を指しますが、コンピュータ ネットワークではどちらが適しているでしょうか。
コンピュータ ネットワークでデータをやり取りする際に何よりも重要なのは、「データが正確に届くこと」であるため、答えは「デジタル」です。送ったデータと受け取ったデータが異なる値になるようなあいまいさを排除するため、データは「0」と「1」で表現されるデジタル データが用いられます。
私たちが普段使用している数は、基本的に10進数ですが、コンピュータの世界では、「0」か「1」かで情報を処理します。
この「0」か「1」かで表現される数を、2進数と言います。2進数では、「0」か「1」かしか使えません。
10進数の「0」は、2進数でも「0」、10進数の「1」は、2進数でも「1」です。
では10進数の「2」は2進数では何かというと、「0」か「1」かの1ケタでは表現できないため、ケタを繰り上げて「10」とします。10進数の「3」は2進数では何かというと、前記「10」の1ケタ目に1を足して「11」です。
10進数の「4」は2進数では何かというと、ケタを繰り上げて「100」とします。
まとめますと、以下のようになります。
10進数の「0」は、2進数でも「0」、
10進数の「1」は、2進数でも「1」、
10進数の「2」は、2進数で「10」、
10進数の「3」は、2進数で「11」、
10進数の「4」は、2進数で「100」、
10進数の「5」は...、2進数で「101」。
計算するには、まず、10進数の数値を、商が0になるまで2で割り続け、都度、「余り」を記録しておき、最後の余りから順に並べると求められます。
たとえば、10進数の9の場合、
元の値9を2で割ると、余り1
商である4を2で割ると、余り0
商である2を2で割ると、余り0
商である1を2で割ると、余り1。これで、商が0になりました。
そこで、余りを下から順に並べると「1001」で、これが、答えとなります。
逆に、2進数を10進数で表現するには、例えば、4けたの場合、8n+4n+2n+1n として計算します。
2進数の「1001」を例にすると、8x「1」+4x「0」+2x「0」+1x「1」=「9」です。
P.36 の記述に沿って、変換練習をたくさん行っておくことにしましょう。
なお、2進数は、人間にとっては伝えにくい値であるため、2進数から変換しやすい16進数が利用されます。
16進数では、0から9の数字10種類と、AからFのアルファベット6文字を使用して値を表現します。
詳細は、P.38以下をご参照くださいませ。
コンピュータでデータをやりとりするときのルール(通信規約)を、通信の用語では「プロトコル」と呼んでいます。通信は、プロトコルがあっていないとできません。
実際の通信を行う際には、いくつかの「プロトコル」をセットにし、階層化して使用するので、プロトコルスタックと言われます。
詳細は、以下もご参照いただくことをお勧めいたします。
http://www.cisco.com/web/JP/news/cisco_news_letter/tech/protocol/index.html
OSI参照モデルは、さまざまなプロトコルを7つの機能別に分類した、通信の基本モデルです。
「アプセトネデブ」「UPSET寝デブ」といった呪文のような覚え方を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。
要点をまとめると、以下のようになります。層は「レイヤ」とも呼ばれます。
詳細は、以下もご参照いただくことをお勧めいたします。
http://www.cisco.com/web/JP/news/cisco_news_letter/tech/osi/index.html
データの送受信の際には、送信側のノードにそれぞれの層でヘッダを付与します。これを、カプセル化といいます。
一方、受信側ではそれぞれの層で付加されたヘッダを外しますが、これを非カプセル化と言います。
本日は以上です。
なお、ネットワークを基礎から学びたい方には、CTC教育サービスの研修「ネットワークファーストステップ」がお勧めです。新人研修でもよく採用いただく基本を学びたい方向けのコースです。詳細は、以下のリンクをご参照ください。
http://www.school.ctc-g.co.jp/course/N606.html
また、実機で学びたい方にはシスコ認定コースがお勧めです。豊富な機材と経験豊富な講師が魅力のコースです。詳細は、以下のリンクをご参照ください。
http://www.school.ctc-g.co.jp/cisco/
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。次回もどうぞお楽しみに。
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